リスティング
2015.9.4
突然ですがみなさん、 リスティング広告を運用していて、下記のような場面に遭遇したことはありませんか?
・競合が広告を出稿していて、掲載順位が下がってしまった
・掲載順位によるインプレッション損失が発生している
この場面での、適切な対処法はなんでしょうか。
「よし!入札価格を引き上げよう!」
と短絡的な考えになってしまうのはとても危険です。
もちろん、入札価格を上げることも掲載順位を上げる有効な手段ですし、
入札価格の項目を修正するだけなので非常に簡単な手法です。
しかし、 「入札価格を上げて、掲載順位を上げる」ことに、デメリットも存在するのです。
そもそも、掲載順位を上げる目的はなんでしょうか。
恐らくリスティング広告を運用されている多くの方は、
・目に付きやすい位置に広告を表示することで、沢山のユーザーにクリックしてもらうこと。
を目的とされていますよね。
しかし、入札価格を上げ、掲載順位を上げることで、
クリック数が減ってしまう可能性もあるのです。
例えば下記の例を見てもらえば分かりますが、
予算3万円、入札価格30円、クリック単価30円
予算3万円、入札価格50円、クリック単価50円
で、獲得出来るクリック数の上限は、
クリック価格30円の場合…1,000回
クリック価格50円の場合…600回
と400回も上限に差が生じてしまいます。
コンバージョン率が仮に1%だとすると、4件ものコンバージョンを失ってしまいます。
したがって、入札価格を上げれば、掲載順位を上げることは(ある程度)可能ですが、
・高い入札価格を払い続けなければ順位を維持できない
・予算内で獲得出来るクリック数が減少してしまう可能性がある
という一面があることを心得ておく必要があります。
では、入札価格を上げずに掲載順位を高めるにはどのような手法が考えられるでしょうか。
「品質インデックス×入札価格」 GoogleAdwordsの場合、 「品質スコア×入札価格」
で決定されます。
なので、入札価格を上げずに掲載順位を高めるには、
品質インデックス・品質スコアを高めれば良いということになります。
A 品質5×入札価格30円=150
B 品質2×入札価格50円=100
この場合、入札価格の高いBの広告より、入札価格の低いAの広告の方が上位に表示されます。
このように、品質と入札価格は掛け算なので(上記のように単純ではありませんが…)、品質インデックス・品質スコアを高めることが出来れば、
・掲載順位が上がる
・入札価格を安く抑えられる
と、一石二鳥です。
品質は、キーワードと広告の関連性を高めることや、サイトの利便性を高めること、クリック率を高めることで、改善されるので、以下では今すぐ取り組める手法をご紹介します。
検索ユーザーが今まさに探しているキーワードを含むことで、クリック率を高める基本的な手法ですが、意外とできていない対策の1つでもあります。
例えば、
キーワード 不動産 賃貸
広告文 お部屋探しは○○で!今なら敷金礼金無料!
といったように、キーワードを含んでいない広告を目にすることが多々あります。
検索キーワードを含んだ広告文は、その部分が太字で表示される為、視覚的にも効果があるので、もし自分のアカウントを見直して、広告文にキーワードが含まれていない場合は、実践してみてください。
また、1つの広告グループに多くのキーワードを登録している場合、全てのキーワードを広告に含むのは難しいですよね。
その場合は、より細かな広告グループに分けることが有効です。
(「何キーワードにすべき」など数を細かく分ければ良いというわけではありません。)
例えば、不動産の賃貸といっても、 「一人暮らし向け」なのか「ファミリー向け」なのかで、表示する広告は変えた方がいいですよね。
より具体的なキーワードが含まれた広告の方が、ユーザーは自分が求めている情報があると判断し、クリックしてくれる可能性が高まりますが、1つの広告グループに所属していると広告を出し分けることができません。
なので、広告グループを分けていない、また、ざっくりとしか広告グループを分けられていない方は、より細分化できないか確かめてみてください。
「誘導したいページは1つだから、他のページへのリンクを表示する必要はないし…」
という考えで設定していない方、品質を上げたければ、今すぐ設定しましょう。
広告表示オプションは、電話番号や住所、サイト内の他のページへのリンクを広告面に表示出来るオプションのことです。
単純に、広告自体の表示範囲が広がり、ユーザーの目に止まりやすくなるというメリットもありますし、タイトル・広告文だけでは訴求できなかったポイントをアピール出来る可能性があります。
こちらは簡単に追加することができますし、
GoogleAdwordsは広告表示オプションを追加するたけで品質が上がるともされています。
ユーザーが興味を持ちそうな情報を追加しておきましょう。
広告が表示されていてもクリックされなければお金はかからないし、あわよくばクリックしてコンバージョンしてくれたら…なんて考えで、キーワードを絞れていない(対象外キーワードを登録していない)という方、品質を上げたければ、今すぐ設定しましょう。
クリック率は、クリック数÷インプレッション数です。
すなわち
関係ないキーワードでのインプレッションが増える
↓
上記式の分母が大きくなる
↓
クリック率は低下する
例えば、弊社のクライアントで人材紹介の企業様ですが、
「転職」「求人」「正社員」などのキーワードを登録し、広告を運用しておりました。
検索クエリを見てみると、
「転職 派遣」「渋谷 アルバイト 求人」「内職 求人」
など、部分一致で拡張された顧客となり得ないキーワードからの流入がありました。
(この企業様は、派遣もアルバイトも内職も取り扱っていません。)
こちらはかなり極端な例ですが、「派遣」「アルバイト」「内職」と検索した人が、「あ、やっぱり正社員での転職をしよう」となる確率は低いので、不要なキーワードであると判断出来ます。
このように部分一致は、時に不要なキーワードまで拡張してしまうケースがあります。
しかし、広告主側が考え付かない(登録しきれない)キーワードで検索したユーザーを獲得する為に、有効なマッチタイプであり、一概にフレーズ一致や完全一致にすべきであるとも言えません。
そのため、部分一致で登録しているキーワードに関しては、定期的に検索クエリのチェックをして無駄なキーワードは除外設定・対象外キーワード設定をすることで、品質を高めていきましょう。
実際に、上記の①広告グループ・広告分けと合わせて対策を実施したところ…
下記のような結果になりました。
(②関してはLPのみのプロモーションだったので実施せず)
たったこれだけの対策のみで
クリック率・平均CPC・平均掲載順位いずれも改善することが出来ました。
わずかな改善に見えるかもしれませんが、
例えば、広告費10万円で平均CPCが53円改善すると、なんと30クリックもの差が!
同じ広告費で30人も多くの人に広告を見てもらえるとなれば、やらない理由はないですよね。
いかがでしたでしょうか。
今回は掲載順位を上げる為の考え方や手法に関してご紹介しました。
クリック率の良いタイトルや広告文を今すぐ考えつくのは難しいですが、
今回ご紹介した方法であれば、今すぐできることですので、ぜひともトライしてみてください!
Deliways内検索Search
カテゴリーCategory