リスティング
2015.9.4
こんにちは!本日は石渡が担当でお届けします。
前回はリターゲティング広告の是非についての記事を書きましたが、「リターゲティングの重要性はもともと分かっているし、もう実施している。でも、更に効 果を伸ばす方法はないの?」という方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、Yahoo!ディスプレイアドネットワークとGoogle AdWordsを活用したリターゲティング広告のベストプラクティスをご紹介します。
リターゲティング広告を行うに当たって、重要になってくるのが「ユーザーをどの程度の期間追いかけるか」です。デフォルトの設定では、Yahoo!ディス プレイアドネットワーク(YDN)は90日、Google AdWordsのディスプレイネットワーク(GDN)では30日となっています。一般的には訪問からの期間が短い程コンバージョン率が高いと言われていま すが、もちろん扱っている商材によっても違います。例えば住宅や自動車のように単価が高い商品であれば検討期間は長くなりますし、「トイレの水漏れの修 理」のようなものであれば緊急性が高いためほとんどの場合が検索してその場で業者決定まで至ります。後者の場合では検討期間が1日もないと考えられるた め、リターゲティング広告には不向きです。
では、どの程度の期間を追いかけるように設定すればよいのでしょうか。これを調べるためには、Google Analyticsのデータを参考に、自社サイトでのコンバージョンユーザーが初回訪問からどの程度の期間をおいてコンバージョンしているかを調べてみる のがよいでしょう。その中で、50%のユーザーがコンバージョンする期間を第1段階、80%のユーザーがコンバージョンする期間を第2段階などと設定し、 それぞれの段階ごとに入札価格を変えて配信量を調整しましょう。当然、第1段階のユーザーには強めに設定しておきます。
フリークエンシーとは、1人のユーザーが同じ広告を見る回数のことです。何度も何度も広告を見ているとユーザーにとっては「しつこい」と感じてしまう方も いるため、注意が必要です。適切な追いかけ回数ですが、これは諸説あり、「7回程度まで」などとしている調査もありますが、定説はありませんのでご自身の 感覚になってしまうかと思います。私は「1日数回」程度であればそれほどしつこいとは感じませんが、人によって違うでしょう。そのため、初期の設定では適 当なところであたりをつけておき、コンバージョン率やCPAなどの指標を見て調整していくのがよいと思います。
サイトを訪問するユーザーの中には誤クリックや誤タップによって訪問してきているユーザーや目的をもって訪問したもののサイトの内容を見て直帰してしまっ たユーザーもいます。そういったユーザーはサイトへの興味がほとんどないと考えられるため、追いかけても無駄になってしまいます。そのため、「トップペー ジだけではなく下層ページも見たユーザー」「3ページ以上閲覧したユーザー」など見るページによって分ける場合があります。サイトがランディングページ形 式で1ページしかない、という場合にはページビューで差をつけることができないため、そのページを閲覧していた時間で「5秒以下は追わない」などの設定が できます。
これらの設定はYDNやGDNの通常のリターゲティングでは設定できませんが、タグマネージャーの使用やGoogle Analyticsを使用したGAリマーケティングを行うことで設定できます。この細かい設定の仕方は次回ご紹介しますので、お楽しみに!
特定のサイトに純広告を出稿しており、そのサイトからの流入が多い、というケースもあると思います。その場合は、そのサイトからのユーザーの特性を考えて切り分けを行うことができます。
YDN、GDNではリターゲティング以外にも様々なターゲティング方法が用意されています。ユーザー属性(年齢、性別、地域など)、プレースメント、興味 カテゴリ、サイトカテゴリ、サーチキーワードなどがその例です。こういった広告手法と組み合わせることで、よりコンバージョン率の高いユーザーには入札を 強化してアプローチすることができます。
ダイナミックリターゲティングとは、サイトに訪問したユーザーに対して一括で同じバナーを配信するのではなく、ユーザーが訪問したページによってそのペー ジに掲載されている商品のバナー・価格・商品名などを記載したクリエイティブで追いかけて配信することです。現在、YDNではまだデフォルトでは提供され ていませんが、GDNでは行うことができます。特に、ECサイト、人材(求人媒体)、旅行、不動産など、同じテンプレートで多数の商品が扱われているサイ トで行うのが効果的です。
本日ご紹介したのは「リターゲティング広告」に特有の手法をご紹介しました。当然、クリエイティブ(バナーや広告文)のABテストを行ってクリック率を上 げていくことも必要です。まずはそういった基本をしっかりと押さえた上でリターゲティング広告の成果を上げるためにこの記事をお使いください。
リターゲティング広告の基礎知識はコチラから。
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