リスティング

2015.9.3

機会損失を招いているかも!?適切なCPAの目標設定とは

機会損失を招いているかも!?適切なCPAの目標設定とは

こんにちは!ヴァンテージでリスティングを運用している太田です。
今回は、リスティングを運用している上で欠かせない、CPAの考え方についてです。

前提として…。
CPAとは、

Cost Per Acquisitionのことで、1件当たりのコンバージョンを獲得するのにかかった費用
のことを指します。
(コンバージョン…購入や資料請求・お問い合わせなど顧客に行って欲しいサイトの目標のこと)

例えば、セミナーの参加者を集めるサイトの広告を出稿し、2万円の広告費で4人がセミナー参加を申し込んだとします。

この場合の、CPAは、
広告費20000円÷獲得したコンバージョン4件=CPA5000円
となります。

ちなみに、リスティングの運用画面では、CPAという表記はなく、
Yahooプロモーション広告では、コスト/ユニークコンバージョン数
Google Adwordsでは、費用/コンバージョンに至ったクリック
と表現されています。

そして広告を運用する際に決めておくべきなのが、目標CPAです。
一般的には、売上の10%など、コンバージョンから獲得出来る利益を元に、目標CPAを算出するのですが、ここで誤った設定をしてしまっているパターンがあります。

なぜ適切なCPAの目標設定が必要なのか

リスティング広告は特定のキーワードを入札し、入札した価格高い順(広告の質も評価対象ですが、同じ品質の場合)から検索結果ページの上部に表示されるという仕組みです。

クリック単価(CPC)は、季節要因や競合の戦略によって変動します。

目標CPAが低い場合、入札しているキーワードのクリック単価が上がってしまった時に、高いクリック単価で入札を続けられない、上部に表示が出来ず、機会損失を起こしてしまう場合があります。

闇雲に高い目標CPAを設定すべき、というわけではありませんが、
目標CPAを低く設定するよりも、高く設定した方が、機会損失が発生しにくく、ビジネスチャンスが広がる可能性が高まります。

では、適切なCPAを設定するにはどうしたら良いのでしょうか。

成約率を元にCPAを考えてみる

例えば、弊社のクライアント様で不動産賃貸業を運営されている企業様の例ですが、
「不動産系のポータルサイトに登録しており、1件の問い合わせに対して5,000円の成果報酬型という価格設定。なので、リスティング広告もCPAは5,000円を目指して運用して欲しい」
といわれたことがありました。
確かに、5000円を超えるCPAで運用した場合、ポータルサイトと比較して割に合わない、ポータルサイトに広告費を費やした方が良いような気がしますが、この段階で判断するのはまだ早いです。

重要なのは、お問い合わせの段階では利益が発生していないということです。

つまり10件のお問い合わせがあってもその中から1件しか成約に至らないのであれば、
CPAは5000円×10件で5万円
ということになりますよね。

なので、ポータルサイトからの問い合わせの成約率と、リスティング広告からの問い合わせの成約率を比較してみましょうという話をさせて頂いたところ、
・ポータルサイトは決まったフォーマットでの紹介ページでかつ、一括での問い合わせ機能での問い合わせがほとんどなので、問い合わせからの成約率が10%程度。
・一方リスティング広告はピンポイントな検索ワードに対し広告を表示して魅力の詰まったランディングページを用意しているので、2~3件に1件は決まる
ということで、成約率は約40%でポータルサイトと比較して4倍という数字が出ました。
この数字から、リスティング広告のCPAがポータルサイトの4倍の2万円でも、割に合っている、同じ広告効果であるといえます。

リピート率(LTV)を元にCPAを考えてみる

また別のクライアント様の例ですが、サプリメントを販売されている企業様は、
「販売価格は1万円。広告費用としてかけられる金額としては売上の10%なのでCPAは1000円以下で運用して欲しい」
といわれたことがありました。

たしかに、売上の10%以上を広告費として使用出来ないのであれば、CPAは1000円以下で運用しなくてはいけません。

しかし、1件のコンバージョンから獲得出来る売上は本当に1万円でしょうか。

商品の性質上、継続的な購入が期待される商品は、リピート率も考慮してCPAを設定しましょう。
こちらはLTV(Life Time Value)という考え方に基づくのですが、
LTVとは、顧客生涯価値といって、一人の顧客が取引期間を通じて企業にもたらす利益
のことを指します。
今回の件では、
・1度購入してくれたユーザーは平均で半年間(6回)はリピート購入する
・また、リピーターの方は商品についているバーコードから購入用URLにアクセスしリピート購入を申し込むので、広告費をかけずにコンバージョンを獲得出来ている
というデータがありました。

このことから、商品の販売価格は1万円でも、
LTVは1万円×6回=6万円
ということになり、リスティング広告の適正な目標CPAは1000円ではなく6000円ということが判明しました。

適切なCPA設定を

上記の例のように、
適切に設定したと思いがちなCPA目標も、成約率やLTVを考えて見ると、本来設定しても問題無いはずのCPAよりも低い目標設定をしてしまっていることがあります。

低い目標設定なので、
広告費を使いすぎてしまった!ということは起こりませんが、
上記にも記したように、
逆に、高い価格での入札が不可能になり、掲載順位が低くなり、検索したユーザーに広告を見てもらえないという負のスパイラルに陥って、結果的に機会損失を生んでしまう可能性があります。

リスティング広告の肝となるのが、CPAです。
CPAが決まれば、使用する広告費で何件のコンバージョンを獲得すべきなのか、
反対に、目標コンバージョン数を獲得する為にいくらの広告費をかけるべきなのか
そして、その為の戦略をどうすれば良いのかを決めることが出来ます。

なので、目標CPAを決める際は、売上だけでなく”成約率”や”LTV”を十分に考慮した上で、適切な目標設定をするよう努めてください。

リスティング広告だけでなくWEBマーケティングに関するお悩み・相談がある方、貴社向けの最適なプランをご提案させて頂きますので、是非ヴァンテージにお問い合わせください!

      
Posted by:かおさん
   


   
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